ザップについて語ってみる。
2015-05-08


ザップ・レンフロ24才(8巻時)。
 斗流血法カグツチの使い手、レオナルドの先輩、職業ヒモ。いやそれ職業か。
 ギャンブル大好き喧嘩は叩き売り、女酒煙草はもちろんドラッグも辞さず借金山積み、買った恨みは数知れずという、基本「人間の屑」。
 ただ妙なところでマメであり(まあマメでなきゃあんだけ見事な屑にならない)、世話焼きだとさえ言える。
 斗流血法については天才の域であり、自分の斗流血法とライブラに所属しているというところにはどうやら誇りを持っているらしい。
 ざっくりとまとめるとそういうことになるでしょうか。
「屑ではあるが悪ではない」というのがまずまずポイントか。
 何度となくトラブルになりながら一切懲りてないという、あの辺りから考えれば後先考えてないということが最大の難点。
 後先、考えてないというより考えられない、先の事を考えるということがそもそもわかっていないということなのではないかと。
 予見能力が全くないんですね。

 斗流血法が修得にどの位時間がかかるものなのかはわからんですが、ライブラメンバーが5巻まで師匠に会ったことがないことから、ヘルサレムズ・ロットへ来る前に師匠からは独立して、単独で牙狩りとして活動していた期間があると推定します。
 とするとザップが師匠に拾われたのっていくつ位なんだろう。
 あの師匠が何もできない子供を拾って育てる事ができるとは考えにくいので、面倒見られるのは12〓13才位からかなあ。小学生の相手はさすがに無理っぽい気がする。
 とすると5〓6年位修行して2〓3年自力でうろついてライブラへ加入、今に至ると仮定。
 だとすればザップの知らない間にツェッドが弟子になって、斗流血法シナトベの後継者になるまで育ってるのもありかな。
 修行中に腐る暇は無さそうなので、屑になったのは独立してから、とは言えその種は修行に入る前からあったんだろうなあ。久しぶりの師匠がザップが屑ってること自体に疑問は差し挟んでないし、回想シーンもしゃべり方は大体変わらないし。
 つまり、10代なるやならずで既に半分以上屑ってたということか。どんな生い立ちだ、ってそういうことでしょうね。予見能力の無さといい。
 明日は無くて当たり前。人はいなくなって当たり前。舐められたら即命の危機につながりかねない、そんな子供時代を想像すると、色々問題はあっても師匠は弟子を真っ直ぐに育てたと言ってもいいんじゃなかろうか。

 それであくまで仮定の話ではありますが、それでもザップが独り立ちしてから間無しにツェッド君を弟子に拾ってないと計算が合わないんですよね。
 案外、ザップをしごきにしごいてぎゃーすか言われる日々は、師匠楽しかったんじゃなかろうか。
 で、レオに構い続けでその上複数女性の間を常に掛け持ちという、お前一人で時間過ごすってことができないのかと言いたいザップのあの性分を思うと、もしかして24時間誰かに構われ続けているのがスタンダードになってるだけなんじゃあ……。
 喧嘩しながらそこそこ仲良い柄の悪い父子家庭にしか見えないのはなんでだろうな。かわいいじゃないか。

 にしてもこのまだまだ子供っ気の抜けない詰めの甘い感じがきちんと抜けるまでに何才位までかかるんでしょうね……。
 がんばれザップ。

 しかしこのザップの盛大な構ってちゃんっぷりを思ったとき、レオナルドがライブラに入る前その矛先が誰に向いてたかって考えれば、毎度仕掛ければ相手はしてくれる旦那と、あとはチェインか。年頃同じ位で美人のチェインか。
 そりゃチェインがああいう態度になってもしょうがない。
 K・Kに手を出さないのは、うっかり仕掛けて「手加減ゼロのマジ殺し」の目にあったらしい台詞が原作の「BLOOD LINE FEVER」であったのでそういうことだろうし、スティーブンも大体同じようなもんだろう……。むしろ仕掛ける前にわかるよな、あの番頭が手加減してくれるかどうかは……。

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